人事評価関連(No.10013) 2018.7.2   2019.9.9更新

人事評価シートの管理方法

人事評価シートの形式は企業によって様々ですが、管理方法については同じような問題で悩まれている企業が多いようです。

今回は、人事評価シートの管理方法について、多くの企業が抱えやすい問題をピックアップしてみました。

人事評価シートの管理でよくある悩み

-エクセル管理での煩雑さ

人事評価制度を導入する企業の多くが、最初に行う管理方法のひとつに、「エクセルによる評価シート作成・管理」があります。

汎用性の高いエクセルの活用は人事評価シートに適していますが、管理が煩雑でミスが起こりがちです。 

例えば、以下のようなことを経験した方は多いのではないでしょうか。 

  • 固定していたはずの式が消されている。
  • 部下全員の評価をひとつのエクセルファイルにまとめていたことを忘れ、1人の部下に全員分の評価を送ってしまった。
  • 部下が自己評価シートを昨年度のフォーマットで提出してきた。

-提出や差し戻し、保存場所に個人差が出る

提出や差し戻しの方法、保存先の問題も多く見られます。

  • A部長の時はメール添付だったが、B部長に変わったら共有フォルダに入れるように指示された。
  • 部下が独自のパスワードを設定してシートを提出してくる。部下全員分のパスワードの管理は手間がかかる。
  • 異動したはずの社員の人事評価シートが、異動前の部署のフォルダに残っている。

-紙ベースの運用はムダが多い

評価シートはパソコンで作成しているのに、運用の所々で紙ベースの業務が発生しているといった悩みもあるでしょう。

  • 目標決定会議や評価者会議の度に人事評価シートを印刷し、会議出席者全員分の資料を用意している。廃棄にも注意が必要で時間がかかる。
  • 評価シートを印刷したものをファイリングして保管している。紙での保管だとかさばりスペースが必要となる。
  • 使い終わった評価者会議資料が、ごみ箱に入っていた。
  • プリンターに印刷された人事評価シートが残ったまま、何時間も放置されていた。

-データ分析に時間を割けない

人事評価シートには、社員の努力や実績、向上した能力等の情報が詰まっています。 これらの情報を分析・活用すべきことは明らかですが、評価の各締め日に向けた業務に手一杯で、データ分析に手がつけられない人事担当者も多いようです。

組織変更の度に評価シートを見直し、シートの配布や回収に追われ、会議の度に発生するコピーや集計業務に圧迫されていては、蓄積された情報の活用に時間が割けず、人事評価制度の効果向上は見込めません。

システム導入による効率化も検討

育成や組織強化などの効果を期待できる人事評価制度ですが、前述の通り、人事評価シートの管理方法に問題があれば、効果よりも負担の比重が高くなり、形骸化する恐れがあります。 これらの問題を解決するには、負担を軽減する対策、つまり効率化が必須です。

ただし、効率化のための議論や対策も手間と時間がかかる重労働ですし、いくら運用ルールを整備しても、人の行うことにミスはつきものです。

有効な対策として、ファイル管理ツールの活用や、ファイル管理や運用に特化した人事評価システムの導入などがあります。

人事評価システムには、集計の自動化や瞬時の評価分布確認を可能にする機能が搭載されている場合が多いので、紙ベースでの管理や運用の煩雑さによって行えていなかったデータ分析を行うことも可能となるでしょう。

人事評価シートの保管期間について

労働基準法第109条(記録の保存)には、「使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を三年間保存しなければならない。」とあり、労働に関する重要書類は3年間の保存期間が義務付けられています。 (条件を満たせば電子媒体による保存も可能) 

人事評価シートには、昇進や昇格、給与や賞与の決定に影響を与える重要情報が記載されていますから、保存期間も労基法第109条にならい、3年と考えるのが一般的とされています。 しかし、人事評価シートには人材分析に必要な情報が多分に含まれていますので、これを有効活用するためにも3年と限らず、出きる限り長期保管することが理想です。

(源泉徴収簿は国税通則法により、保管期限は7年とされています。賃金台帳が源泉徴収簿を兼ねている場合はもちろん7年となります。)

まとめ

人事評価シートの管理を適正に行い、ミスやデータ漏えいを防ぐことは、人事評価制度そのものの信頼性を高めることになります。リスクマネジメントの観点から、紙による運用やデータが管理されていない状況は避けるべきです。

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<< コラム監修 >>

株式会社サクセスボード 萱野 聡

日本通運株式会社、SAPジャパンで採用・教育を中心とした人事業務全般に幅広く従事。人事コンサルタントとして独立後、採用コンサルタント、研修講師、キャリア・アドバイザーとして活躍中。米国CCE Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー、産業カウンセラー

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