人事関連(No.10023) 2018.11.19

キャリアアップを目指す人事担当者が取得すべき資格5選  

『人の事』全般を扱うのが人事業務というものです。

社員の給与や賞与、キャリア、人生までも左右する分野の業務だけに責任は重大です。

幅広いタスクを限られた時間で効果的に遂行するために、人事担当者に必要なスキルとは何でしょうか。

本コラムでは、人事担当者がキャリアアップを目指すために必要な、スキルや資格についてご紹介します。

人事担当者のキャリアアップに資格が必要な理由

◇なぜ人事担当者に資格が必要なのか

多くの方がご存知の通り、人事職は、必ずしも資格を要する業務ではありません。

しかしながら、採用や育成、労務管理、評価、人事戦略など、人事が担当すべき業務は幅広く、細かく分ければキリがない上に、繊細な個人情報を頻繁に取り扱います。

資格取得によるスキルアップは、人事担当者にとって、的確に業務を遂行するための武器となるだけでなく、『個人情報を取り扱うに相応しい、基礎知識を有する人事担当者』という信頼にもつながります。

◇人事担当者が身に付けるべきスキル

HR総合調査研究所が2012年に実施した『人事のキャリアに関するアンケート調査』によると、 人事担当者に求められるスキルが広範囲に及ぶことがわかります。

採用や育成であればコミュニケーション能力、労務なら専門知識、人事戦略なら企画・立案能力、他にもプレゼンや人脈作り、情報感度、トラブル処理能力など、様々なスキルが取り上げられています。

採用時に自社の魅力をアピールし、間違いのない労務管理を遂行し、戦略的人事により自社を強い組織とするためには、これらは確かに必要なスキルと言えるでしょう。

キャリアアップを目指す人事担当者が取得すべき資格5選

上記を踏まえた上で、人事担当者のスキルアップを後押しする、おすすめの資格を5つピックアップしてみました。

それぞれの資格が人事業務にどのように役に立つのか、また、資格取得の難易度や合格率、受験費用などについてもご紹介します。

① 衛生管理者

労働者の健康障害を防止するために、事業場の衛生全般の管理をするための資格となります。

衛生管理者は、労働安全衛生法において、事業場が50人を超える場合に選任が義務付けられています。選任者の異動や従業員増加に備えて取得しておくとよい資格です。

社員の健康や就業環境に関する知識は人事として必須であり、受験要件の実務経験期間も1年ですから、配属されてから早めに取得を検討することができます。

合格率を見てみると約半数は合格できるので、難易度はそれほど高くないと言えるでしょう。

必要な勉強時間の目安としては、約3か月~6か月間で、通信教育の場合、40,000円程で講座が開設されています。

合格率:45%(第一種)(平成29年度)

受験料:6,800円

試験日他:月に1~5回実施(地域差あり)・実務経験等の受験要件あり

② MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

WordやExcelなどのスキルを証明する資格です。

人事職においてPC操作を必要としない環境は考えにくいため、MOS取得レベルの知識も必要です。

問題なく操作できていても、改めて勉強することで、今まで知らなかった手法が身に付き、大幅な効率アップが見込めることもあります。PC操作に自信がないなら、これを機に必要なスキルを身に着けることができます。

日常的にWordやExcel等を使用していれば、それほど難易度は高くないと言われています。

必要な勉強時間としては、数週間から半年間が目安とされており、 参考書での独学であれば数千円程で学ぶことも可能です。

合格率:非公開

受験料:10,584円(Word2016・Excel2016)

試験日他:全国一斉試験(月1~2回)と随時試験の2種類

③ ビジネス実務法務検定

ビジネスにおいて必要とされる法律知識を問われる資格です。

ビジネス上、知らないでは済まされない契約などの法律知識を習得できます。

その名の通り、実務に照らし合わせた内容を学べることが魅力です。

キャリアアップを狙うなら、就業年数や役職に合わせて3級から順に受験していくとよいでしょう。

勉強時間としては、通信教育などでは学習期間として2か月から3か月間に設定されているところが多く、約20,000~30,000円の講座費用が掛かります。

合格率:3級69%・2級39.5%・1級10.9%(2017年度)

受験料:1級10,800円・2級6,480円・3級4,320円

試験日他:1級は年1回、2級・3級は年2回実施

④ キャリアコンサルタント

職業選択や生活設計、能力開発や向上に関する相談や助言、指導を行うための資格です。

人材紹介会社などで役立つイメージですが、社員の育成やキャリアアップへの相談・指導に役立つ知識が習得できます。

2016年に国家資格になったことから、知名度も上がりました。

働き方改革により、社員個々のキャリアプランの幅が広がることは間違いありませんから、相談・指導の立場でなくても、知識として身に付けることは必要です。

上位資格として、キャリアコンサルティング技能士もあります。

難易度としては、合格率からもわかる通り、そこまで難しい資格ではないと言えます。

しかし、実務経験がない場合は、資格を取得するために厚生労働省が認定するキャリアコンサルタント養成講座を受講して修了する必要があるため、資格取得までの目安としては半年から1年間ほどで、約300,000〜400,000円程の費用が掛かります。

合格率:学科54.8%・実技74.6%(第7回試験)

受験料:学科8,900円・実技29,900円

試験日他:年4回実地・実務や講習等受験要件あり

⑤ 社会保険労務士

年金や保険、行政手続きなど、労務管理のスペシャリストの資格です。

独立・開業のイメージが強い社会保険労務士ですが、労務管理のスペシャリストとして、社内でのキャリアアップを目指す場合にも有利となる資格です。

実務経験に独立できるほどの豊富な知識が加われば、経営者の片腕となるような活躍も期待できる資格です。

合格率からわかる通り、難易度も高いので、実務経験を積みながら長期戦で臨む方が多いようです。

勉強時間の目安としては、半年から1年間と言われており、通信講座などを利用する方も多く、講座を受講するとなると、およそ100,000円掛かります。

合格率:6.8%(平成29年度)

受験料:9,000円

試験日他:年1回・受験要件あり

今必要な資格と今後必要になるであろう資格

人事担当者に求められるスキルを身に付けるため、また、スキルを証明するために、上記以外の資格以外でも、いくつか取得しておきたい資格があります。

人事担当者として、今必要な資格と今後必要になるであろう資格をご紹介します。

◇人事担当者として今必要な資格

『マイナンバー実務検定』は、マイナンバー制度を理解し、適正な取り扱いをするために生まれた検定です。

職務上、社員のマイナンバーを扱う人事担当者の信用度向上手段のひとつとして最適です。

新しい制度や、昨今注目される問題に対する資格だからこそ、知識を備えることに価値があります。

特に、人事や総務の現場で働く方にとって重要な資格になると言えるでしょう。

◇人事担当者として今後必要になるであろう資格

人事担当者は『人の事』全般を扱うポジションであるため、人の心についての理解も重要になります。

現在では、職場環境の改善や、ストレスマネジメントの重要性も高まってきており、今後さらに求められる資格になることが考えられます。

『メンタルヘルス・マネジメント検定』は、ストレスが原因で離職したり、生産性が下がる問題を組織的に解決するために必要とされる知識を得るものです。

現場の人事担当者はもちろんのこと、組織をまとめるリーダー層により求められる資格と言えます。

人事職に資格は必要ありませんが、資格を取得することで、経験だけでは補えない知識や信頼が得られる場合もあります。キャリアアップにつながる資格は、自社の特徴や業界によっても違いますから、よく見極めて検討するとよいでしょう。

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